KREI EST
何を、誰が、どの単位で測るか。

評価の置き方で、
数年後が変わる

同じ店、同じ商品、同じ目標。それでも差がつくのは、その店が何を見ているかが違うからです。

良い接客をしようと決めるだけでは、店は変わりません。評価されないものは、続かないからです。

評価の設計には、三つの問いがあります。

  1. 何を評価するか
  2. 誰が見ているか
  3. どの単位で見るか

それぞれ別の問題で、どれか一つを直しても回りません。

何を評価するか

台数だけを見れば、押し切った一件と、丁寧に提案した一件は同じ一件になります。区別されないものは、続きません。

解約されずに使われたか。その人がまた来たか。誰かを連れてきたか。そこまで見て初めて、二つは別のものになります。

もう一つ、決まらなかった接客の扱いがあります。契約に至らなくても、そこには評判と、本人の経験と、訓練の効果が残ります。発生した場所と、計上される場所が違うだけです。これをゼロと数えると、無理に決めにいくか、手を抜くかの二択になります。

誰が見ているか

個人の評価は、数字でかまいません。分かりやすく、本人も納得しやすい。問題は数字を使うことではなく、数字しか見ていない状態です。

数字は結果です。その一件がどう作られたかまでは映しません。押し切って取った一件と、悩みを解いて取った一件は、同じ一件として並びます。同じ実力でも、立地や客層が違えば数字は動きます。

だから必要なのは、数字をやめることではありません。数字に映らない部分を分かっている人が、現場にいることです。

押し売りをしている人に、気づく人がいる。それだけで現場は変わります。指摘する前から変わる。監視されているからではなく、分かる人がそこにいると伝わるからです。

逆も同じです。決まらなかったけれど、いい接客をした人がいる。それに気づく人がいれば、その一時間は無駄になりません。不満の正体は、低く評価されたことではなく、見られていないことです。数字が悪くても見てもらえていれば人は折れず、数字が良くてもそれが運だと本人が分かっていれば嬉しくない。

ご指摘やキャンセルも、同じように数字になります。ただしこれも結果であって、なぜそうなったかまでは映しません。相手の性質による部分もあれば、店の外の事情もある。すべてを担当した人の責任にはできません。

だから、見るだけでは足りません。その一件で、なぜその判断をしたのか。どんな状況で、何を選んだのか。聞ける相手がいるかどうかです。責める前に聞けば、次に渡せる知見になります。先に責めれば、報告されなくなり、やがて何も見えなくなります。

そして、机の上で数字を細かく見るほど、現場に立つ時間は減っていきます。管理を強めているつもりで、見る力は落ちる。見るべきものは席のそばにしかありません。いま何が起きているか。どんな行動をとっているか。お客様は笑顔か。

どの単位で見るか

個人の数字だけで一人ひとりを評価している店では、静かに起きることがあります。

三つ目と四つ目は、同じ原因から出た逆向きの行動です。一人ひとりが自分の数字を最大化しようとした結果、店全体の数字は下がります。質を保つ力が働かなくなり、押し切る側に寄り、助けが来ない場所で一時間座り続けることになる。疲弊も、押し売りも、ここから強まります。

一件の契約は、一人で作ったものではありません。前の担当が積んだ信頼、隣の人が引き取った手続き、その店がこれまでに得てきた評判。個人の取り分に割り切ろうとすると、割り切れなかった分が現場から消えます。

個人を見るな、という話ではありません。個人の行動は見ます。ただし、店で起きた成果まで個人に配分し切らないこと。助けた人が損をしない設計になっているかどうかで、その店にチームが育つかどうかが決まります。

お客様が、二ついる

代理店にとってのお客様は、目の前の利用者だけではありません。手数料を払い、評価する側もまた、お客様です。二つを同時に相手にしている仕事だということです。

報酬を払う相手と、実際に向き合う相手が違う。この構造の仕事は他にもあります。子どもを預かる仕事がそうです。依頼して報酬を払うのは親で、目の前にいるのは子ども。子どもが喜ぶことと、親が求めることは、いつも一致するわけではありません。

子どもに好かれることだけを考えれば、親が求めるものは満たせない。親の指示をなぞるだけなら、子どもは懐かない。プロと呼ばれるのは、両方を成立させる人のことです。

店も同じ構造にあります。数値に偏るのは、評価する側だけを見ている状態。ホスピタリティに偏るのは、目の前の人だけを見ている状態。どちらも片側には誠実で、もう片側に応えていません。

やっかいなのは、どちらの偏りでも、プロフェッショナリズムが誤解されることです。押し切って数字を作る人が「結果を出せるプロ」と呼ばれ、決めきらない人が「お客様思いのプロ」と呼ばれる。どちらも半分だけです。

両立は、無理な要求ではありません。悩みを解いて提案した一件は、その人にとって良く、使い続けられるから評価する側にとっても良い。二つが同時に満たされる点は、必ずあります。評価をそこに置けるかどうかが、分かれ目です。

必要なのは、二つ

評価をどこに置くかを決めたら、あとはそれを回し続けることになります。必要なものは二つしかありません。

教えること

できる人が一人いても、店は変わりません。渡せる形になっていて、初めて次の人に届きます。

保たれているかを見ること

教えた質は、放っておけば下がります。現場で、行動を、続けて見る以外に確かめる方法はありません。

教えただけでは崩れ、見るだけでは育ちません。片方だけでは、循環は回らない。

そして、紹介で人が採れているかどうかが、いまどちらに回っているかを映す最も正直な指標です。紹介したくなる理由が店の中にあるかどうかが、そのまま出ます。

KREI EST

私たちがやるのは、この三つを店に合わせて設計し直すことです。

評価の対象、見る人、見る単位。そして、教える中身と、質を保つ仕組み。人を送り込むのではなく、ここを作ります。

自社でいま何が評価されているかを確かめたい方は、お声がけください。

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