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信用ライブラリ

積み重なる、
もの。

信用は資本です。使っても減らず、次を楽にする。見た目・振る舞い・言葉の三つと、相手の中で起きる効果に分けて並べた目録。

四つの層
内容どちら側か
A アピアランス見た目。相手が話を聞く前に判断するものこちらが出す
B ビヘイビア振る舞い。動作、時間、間こちらが出す
C コミュニケーション言葉。言葉遣い、聞き方、伝え方こちらが出す
効果信用に働く心理相手の中で起きる

A・B・C に境界はほぼありません。どれだけやっても搾取にならない。信用は、派手さでは積めません。小さなことを、毎回、同じようにやることで積まれます。

目録
分類
段階
温冷
54 / 54 項目 
01

清潔感

髪、爪、靴、服の皺。相手が意識する前に、意識されない状態にしておく。

ラポール

接客では鏡を見るのは自分のためではなく、相手の注意を奪わないため。

欠けると内容を聞く前に、話を聞く気が減る。取り返しがつかない。

02

服装

制服でも私服でも、皺がなく、ボタンが留まり、サイズが合っている。

ラポール

接客では着ているものより、着方。 高いものを着る必要はないが、崩れた着方は一瞬で読まれる。

欠けると「この人は自分を管理できていない」と読まれ、提案の管理も疑われる。

03

髪と爪

髪は顔にかからず、爪は短く清潔に。

ラポール

接客では資料を指す手、端末を渡す手。手は最も見られる場所。

欠けると手元に視線が行くたびに、話が途切れる。

04

磨かれていて、かかとが減っていない。

ラポール

接客では立ち上がって案内するとき、席に着くとき、必ず見られる。

欠けると全身を整えていても、靴が崩れていると全体が崩れて見える。

05

名札と持ち物

名札は読める位置に。ペン、資料、端末は揃っていて、探さない。

ラポール

接客では探す動作は、準備不足の証拠。 必要なものは手の届く場所に。

欠けると探している間、相手は待つ。待った時間は信用から引かれる。

06

表情

口角が下がっていない。目が開いている。力が抜けている。

全段階

接客では笑顔をつくるのではなく、力を抜く。 緊張した顔は、相手を緊張させる。

欠けると真剣なつもりの顔が、不機嫌に見えることがある。

07

姿勢

背が伸びていて、相手に正面を向けている。

全段階

接客ではカウンター越しでも、身体ごと相手に向ける。斜めに構えない。

欠けると「面倒がられている」と読まれる。言葉より先に姿勢が伝わる。 ---

08

挨拶

先に、目を見て、名乗る。相手が気づく前に、こちらが気づいている状態をつくる。

ラポール

接客では入店の音で顔を上げる。「いらっしゃいませ」の前に目が合っていること。

欠けると最初の三秒で「対応される側」になる。以後の信用がすべて遅れる。

09

視線

話すときは見る。聞くときも見る。ただし、見続けない。

全段階

接客では三秒見て、一秒外す。資料を指すとき、視線を一緒に落とす。

欠けると見なさすぎると「聞いていない」、見すぎると「圧」になる。

10

時間

約束の時間を守る。待たせるときは、先に一言。

全段階

接客では「五分ほどお待ちいただきます」を、待たせる前に言う。

欠けると一度の遅れが、それまでの積み重ねを消す。時間は信用の単位。

11

席の案内

座っていただく。荷物の置き場を示す。上着を預かる。

ラポール

接客では立ったまま話を始めない。身体が落ち着かないと、判断も落ち着かない。

欠けると急かされている感覚が残る。長い話ができない。

12

メモを取る

相手の話を書きとめる。書いていることが見えるように。

ヒアリング

接客では書く手を止めて、顔を上げる瞬間をつくる。 書きっぱなしにしない。

欠けると「覚える気がない」と読まれる。逆に、書きすぎると事務的になる。

13

質問したら、黙る。答えを待つ。埋めない。

ヒアリングコンサル

接客では三秒の沈黙に耐える。相手が考えている時間を、こちらが奪わない。

欠けると沈黙を埋めると、相手の答えが出る前に話が進む。

14

物の渡し方

端末、書類、ペン。両手で、相手が受け取りやすい向きで。

全段階

接客では渡す前に、一度止める。 投げるように置かない。

欠けると物の扱いが雑だと、契約の扱いも雑に見える。

15

お見送り

最後の一言と、姿勢。相手が振り返ったときに、まだこちらを見ている。

ケア

接客では次回の入口は、今回の出口。 座ったまま送らない。

欠けると最後の印象が残る。ここが雑だと、全体が雑だったことになる。

16

ペーシング

相手の話す速さ、声の大きさ、呼吸に合わせる。

ラポール

接客では速い人には速く、ゆっくりの人にはゆっくり。最初の一分は、合わせるだけ。

境界合わせたあとに、自分の速さに引き込むのは誘導(→ 誘導ライブラリ「合わせて、導く」)。合わせる段階では、導かない。

17

ミラーリング

相手の姿勢や仕草を、さりげなく写す。

ラポール

接客では相手が前かがみなら、こちらも少し前へ。腕を組んでいたら、組まない。

境界意図が見えると不気味になる。呼吸を合わせる程度に留める。

18

キャリブレーション

相手の表情、視線、間から、いまの状態を読む。

全段階

接客では顔は答えではなく、次に確かめる場所を示すセンサー。 読んだら、言葉で確かめる。

境界読んだことを断定すると外れる。「〜と感じられましたか」と確認する。

19

同じことを、毎回やる

上のすべてを、相手によって変えない。

全段階

接客では買いそうな人にだけ丁寧にしない。 買わなかった人が、次に買う人を連れてくる。

欠けると差をつけた瞬間に、所作は技法に見える。 ---

20

大きさは相手に合わせ、速さは相手より少しゆっくり。

全段階

接客では最初の一言だけ、はっきり大きく。 あとは相手の音量に寄せる。

欠けると小さいと頼りなく、大きいと押しつけがましい。

21

名乗り

自分の名前を、最初に、聞き取れる速さで。

ラポール

接客では名札があっても口で言う。名前を知っている相手には、責任を感じる。

欠けると「店の人」のままで終わる。次回に繋がらない。

22

敬語の三つ

尊敬語(相手を上げる)、謙譲語(自分を下げる)、丁寧語(です・ます)。混ぜない。

全段階

接客では相手の動作は尊敬語(ご覧になる)、自分の動作は謙譲語(拝見する)。主語で決まる。

欠けると自分に尊敬語を使うと(「私がご覧になります」)、一瞬で信用が落ちる。

23

二重敬語

敬語を重ねない。「おっしゃられる」→「おっしゃる」。「拝見させていただく」→「拝見する」。

全段階

接客では丁寧にしようとして重ねると、かえって崩れる。 一つで足りる。

欠けると過剰な敬語は、慣れていない印象を与える。

24

よくある誤用

「〜になります」「〜のほう」「よろしかったでしょうか」「〜円からお預かり」。

全段階

接客では「こちらがお釣りです」「お席へどうぞ」「よろしいでしょうか」「〜円お預かりします」

欠けると一つ一つは小さいが、業界の人には即座に分かる。 クライアントが最初に見る部分。

25

依頼の形

命令ではなく、依頼で。「〜してください」→「〜していただけますか」。

全段階

接客では「こちらにご記入ください」より「こちらにご記入いただけますか」。相手に選ぶ余地を残す語尾。

欠けると指示された感覚が残る。

26

否定を肯定で言う

「できません」で終えない。「〜ならできます」に変える。

コンサル

接客では「本日はお渡しできません」→「明日以降であればお渡しできます」

欠けると否定で終わると、それ以上の話が続かない。

27

お客様の呼び方

名前が分かれば「〜様」。分からなければ「お客様」。友達言葉は使わない。

全段階

接客では名前を聞いたら、以後は「〜様」。呼び方が変わった瞬間に、関係が変わる。

欠けると「そちら」「あなた」は距離が出る。

28

「了解」「ご苦労様」を使わない

お客様に対しては「承知しました」「かしこまりました」「ありがとうございます」。

全段階

接客では「了解しました」は同僚向け。「ご苦労様」は目下向け。お客様には使わない。

欠けると意図がなくても、上から見ていると受け取られる。

29

数字の言い方

金額、日付、数量は、ゆっくり、区切って、繰り返す。

プレゼンクロージング

接客では「にまん、さんぜん、えん」。数字を間違えると、すべてが疑われる。

欠けると聞き間違いは、後日の「聞いていない」になる。

30

丁寧すぎない

敬語は正確に。ただし、丁寧すぎて距離が出ないように。

全段階

接客では「〜させていただきます」の連続は避ける。「〜します」「〜いたします」で足りる。

欠けると崩れると軽く見え、固すぎると壁になる。中間の精度が信用。

31

相槌

言葉と、うなずきと、間。三つを混ぜる。

ヒアリング

接客では「はい」だけでなく「それは」「なるほど」「〜なんですね」を使い分ける。

欠けると同じ相槌の連続は、聞いていない証拠になる。

32

復唱と要約

相手の言葉を、そのまま、あるいは整理して返す。

ヒアリング

接客では「つまり、〜で困っていて、〜は変えたくない、ということですね」

境界言っていないことを足すと誘導になる。言われたことだけをまとめる。

33

クッション言葉

「恐れ入りますが」「差し支えなければ」。本題の前に置く一言。

ヒアリングコンサル

接客では立ち入った質問の前に添える。金額、家族構成、使い方。

欠けると唐突に聞くと、答えが浅くなる。ただし多用すると本題が薄れる。

34

相手の言葉を使う

相手が使った言い方を、こちらも使う。言い換えない。

ヒアリングプレゼン

接客では相手が「動画が止まる」と言ったら、「通信速度」に言い換えない。「止まる」で話す。

欠けると専門語に言い換えた瞬間、「分かっていない」と思われる。

35

感情の反映

相手が感じているであろうことを、こちらが先に言葉にする。

ヒアリング

接客では「それは、面倒でしたね」「不安になりますよね」

境界感じていない感情を押しつけると、ずれる。表情や言葉から読めるものだけ。

36

開いた問いから

最初は広く聞く。「どんな使い方をされていますか」。絞るのは後。

ヒアリング

接客では最初の三問は、はい・いいえで答えられない形にする。

境界開いた問いを重ねすぎると、相手が疲れる。三問で絞りに入る。

37

断定と留保の使い分け

事実は断定し、判断は留保する。

プレゼンコンサル

接客では「料金はこれです。合うかどうかは、〜様次第です」

欠けると事実まで曖昧にすると頼りなく、判断まで断定すると押しつけになる。

38

共通点

出身、趣味、使っている機種。本当の共通点を一つ見つける。

ラポール

接客では探すのは会話の中。履歴や書類から先に探さない。

境界作り話の共通点は、露見したとき信用がすべて消える。本当のことだけ。

39

自己開示

こちらが少し打ち明けると、相手も打ち明けやすくなる。

ラポールヒアリング

接客では「私も同じ機種で、ここで迷いました」

境界打ち明ける量が相手より多いと、主役が入れ替わる。相手より少なく。

40

同じ側に立つ

「私たち」という言い方で、売る側と買う側ではなく、同じ問題を見ている関係になる。

ヒアリングコンサル

接客では「では、この条件で一番良い形を一緒に探しましょう」

境界同じ側のふりをして、自社に有利な結論へ寄せると搾取。本当に一緒に探すこと。

41

できないことを先に言う

話の最初に、扱えない範囲を伝える。

ラポールプレゼン

接客では「ここは他社より劣ります」を、聞かれる前に言う。その一言で、残りの説明が通る。

境界小さな欠点だけ示して大きな欠点を隠すのは、片面提示と同じ。判断に関わる欠点は全部。

42

謝り方

何に対して謝るかを、具体的に言う。理由を先に言わない。

全段階

接客では「お待たせしました」ではなく「十分お待たせしました」。数字を入れる。

欠けると曖昧な謝罪は、謝っていないのと同じに受け取られる。

43

断り方

できないことを、できないと言う。代わりに何ができるかを添える。

コンサル

接客では「それはできません。代わりに、〜ならできます」

欠けると曖昧に濁すと、後で「聞いていない」になる。断れる人が信用される。

44

電話・文字の応対

声だけ、文字だけのときは、所作が見えない分、言葉で補う。

全段階

接客では電話は名乗りと復唱を対面より多く。文字は結論を先に、短く。

欠けると対面より誤解が起きやすい。「伝えたつもり」が残る。 ---

45

単純接触効果

接する回数が増えるほど、好意が増す。内容の質とは無関係に起きる。

ラポールケア

接客では来店のたびに顔を覚え、名前を呼ぶ。次回、温める手間が減る。

境界接触を増やすために用のない連絡を重ねると、逆に警戒される。用があるときだけ。

46

ハロー効果

一つの目立つ長所が、全体の評価を引き上げる。

ラポール

接客ではA の七項目が、ここに効く。最初の三秒で信用の初期値が決まる。

境界外見で中身の不足を覆うと、後で落差が出る。中身が追いついていること。

47

権威

専門家・公的な立場の言葉は、検証されずに受け入れられやすい。

ラポールプレゼン

接客では資格、経験年数、実績を聞かれたときに答えられる状態にしておく。

境界権威を先に振りかざすと、判断を奪う。根拠を示せる権威だけ。

48

社会的証明

多くの人が選んでいるものは正しいと感じる。

プレゼンコンサル

接客では「同じ条件の方はこちらを選ばれることが多いです」と事実を伝える。

境界数字を作ると詐称になる。本当に多いときだけ、本当の数字で。

49

返報性

何かを受け取ると、返さなければと感じる。

ラポールケア

接客では先に役に立つ情報を渡す。買わなくても持ち帰れるものを渡す。

境界返させるために渡すと、相手は気づく。返ってこなくても渡せるものだけ。

50

一貫性

一度表明した立場を、人は保とうとする。

ヒアリングコンサル

接客ではお客様自身が言った条件を、そのまま使って提案する。

境界言わせた言葉で縛ると、後で不快が残る。本人が本当にそう思っている言葉だけ。

51

初頭効果・新近効果

最初に受けた印象と、最後に受けた印象が残る。中間は薄れる。

ラポールケア

接客では入口と出口を丁寧に。見送りが次回の初期値になる。

境界中間を手抜きする理由にはならない。

52

第三者の評価

本人が言うより、第三者が言ったことのほうが信用される。

プレゼン

接客では「使っている方からは、〜と言われることが多いです」

境界存在しない第三者を作ると詐称。実際に言われたことだけ。

53

期待の管理

約束は小さく、実行は大きく。

クロージングケア

接客では「三日でできます」より「一週間いただきます」で、三日で終える。

境界わざと低く言って驚かせるのを繰り返すと、見抜かれる。実際の見込みより、少し慎重に。

54

小さな約束の履行

「後で連絡します」を、必ずする。小さいほど効く。

ケア

接客では約束は、その場でメモに書き、期限を言う。 守れないなら、その前に連絡する。

境界なし。これが信用の最小単位。 ---

使い方

A・B・C は、毎回同じようにやる。相手で変えない。効果は、知っておく。使いにいかない。


信用は、その場で作るものではなく、前回までに積んであるもの。今日の接客は、次回の信用を積む時間です。


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